2009年10月22日

オイラーの公式

今日は、表題の通り「オイラーの公式」を紹介します。この公式は理工系の大学生でないと習わないのだけど、もしこの公式が発見されていなかったら、様々な分野でいろいろな技術が実現できなかったでしょう。(身の回りにあるもので言うと、「携帯電話」「MP3プレーヤー」「JPEG圧縮方式」等々。スケールの大きな物となると、「ロケットの打ち上げ」「人工衛星の軌道制御」が挙げられるでしょうか。)

euler-formula.jpg
さて、そのオイラーの公式だけど、↑の通りです。「はぁ?!」と思った人は多いでしょう。そう、高校の数学でe(自然対数)、i(複素数)、sin/cos(三角関数)は習っているけれど、「e^(ix)(eのix乗)が全然イメージできないぞ!」という方がほとんどだと思います。
ちなみにこのオイラーの公式は、特に「x = π」の時がよく知られていて、この時「e^(iπ) = -1」となる。右辺をべき乗しているにもかかわらず、左辺に負の数が出現するため、ますますわけのわからない公式なんですよね。(笑)
今日は、このオイラーの等式をマクローリン展開を使って導出するところまでを説明します。


maclaurin.jpg
まずはマクローリン展開についてだけど、これは「ある連続な関数f(x)を、xの多項式で近似する」というものである。とりあえず、文章だけじゃよくわからないので、マクローリン展開の公式その物を出すと、↑の通り。式そのものの理解は非常に難しいのだが、マクローリン展開の直感的な意味は、
1.nが小さいと、x=0近辺は近似できるが、x=0から離れるにつれて近似精度が悪くなる。
2.nが大きくなるにつれて、x=0から離れている場所の近似精度が上がる。
3.n→∞の時に、マクローリン展開した右辺がf(x)と一致する
というところでしょうか。

maclaurin_exsample.jpg
ちなみに↑の画像は、例としてf(x)=cos(x)という関数を、n=2,6,10としてマクローリン展開した例です。nが大きい程、cos(x)と一致する事がよくわかるかと思います。


さて、それでは次にそれぞれ「e^(ix)」「isin(x)」「cos(x)」にマクローリン展開をかけてみましょう。実は、この3つに非常に面白い関係が導き出せるのですが、それを↓の画像に示します。
euler-formula_qed.jpg

そうなんです。「isin(x)」「cos(x)」をマクローリン展開した物の和が、「e^(ix)」をマクローリン展開した物と一致するわけですよ。(ここでは、「isin(x)」をマクローリン展開した項を青色、「cos(x)」をマクローリン展開した項を赤色にしているので、「e^(ix)」をマクローリン展開した項との対応が容易に理解できると思います。)
このオイラーの公式は、「指数関数」と「三角関数」が「複素数」を介して一本の公式でつながっているわけで、数学的には非常に重要な公式なのです。


さて、この「オイラーの公式」は、あまりに基礎的かつアカデミックな話なので、これ以上の説明はしないけど、この「オイラーの公式」から派生したもので、「フーリエ変換」という数学分野がある。「フーリエ変換」を使う応用例として、「音声/音楽/画像/映像処理」とか「通信処理」とか「ロボット制御」等があるんだけど、次回(来月くらい?)はこの「フーリエ変換」の基礎について説明しようと思います。



今日のエントリーで、「なるほど」「ふむふむ」「面白い」などと思ってくれた方で、一票を頂ける方は是非ともお願いします。↓
人気ブログランキングへ
posted by きらっち at 23:48| Comment(5) | TrackBack(1) | 科学