2009年09月14日

韓国・中国の貿易動向A

【中国・韓国の貿易動向】
http://kiracchi-serendipity.sblo.jp/article/30546124.html

↑のエントリーから2ヶ月経過しました。今日は、7月・8月分の中国と韓国の貿易動向を追ってみましょう。堅調な中国貿易を尻目に、絶好調だった韓国に暗雲が立ち込め始めました。


china_trade-surplus2.jpg
さて、まずは中国の方からみて見ましょう。中国は、7月8月に輸出額が1000億ドルを超え、底堅い動きをしています。一方の輸入はと言うと、7月に950億ドルまで上昇しましたが8月は880億ドルと減っているので、8月の純輸出(貿易黒字)が急激に増えました。確かに、純輸出が増えるという事はマクロ的に見ると中国には良い事なのでしょうけど、為替レートが激変したわけでもないし、資源価格が突然上昇したわけでもないので、8月の輸入減少は普通に在庫調整によるものかな?まぁ、6月7月と輸入が大きく増えていたしね。


skorea_trade-surplus2.jpg
そして、心配なのは韓国です。↑を見れば一目瞭然なのですが、輸出が息切れしてきた一方で、輸入が増えてきたため貿易黒字額が急減してきました。まだ貿易赤字にはなっていないのですが、9月から年末にかけてどうなるのでしょうか?ここ最近は、韓国政府がウォン売りドル買い介入をしているようなので昨年レベルの外貨不足には陥らないでしょうけど、「縮小成長」で貿易黒字を稼ぐ戦略から、そろそろ次の一手が必要になるのかもしれません。とは言うものの海外の需要減はまだまだ続きそうですので、今の韓国が輸出をどんどん伸ばすのは難しいでしょう。韓国政府の次の一手が非常に興味深いです。この辺については、近いうちに昨年の韓国デフォルト危機からの流れと、現在の韓国経済状況を書くつもりなので、詳細はそこで執筆します。


いずれにしても、中国や韓国(もちろん日本にとっても)は、原油や資源の価格高騰が再び来るかどうかが心配です。欧米の景気がV字で回復できる状況でないので、高い利子や利回りを求めるマネーは一体どこに向かうのでしょうか?堅い運用を求めるのなら「米国債」もそれなりの需要はありそうですが、世界の投資家の判断によっては昨年みたいに「原油」とか「食料」にマネーが流れるのかもしれません。あるいは↓の記事のように、中国に追随して「金」への投資が激増する可能性もあります。

【NY金1000ドル超、終値で最高値】
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090912-OYT1T00349.htm


いずれにしてもどこにマネーが流れるかは投資家の動向次第です。ただ、日本の「失われた10年」では将来の円高懸念もあり、当時の日本国内の金融機関や投資家は、外国債券や資源へマネーを集中させたわけではありませんでした。ちょうどその頃、日本政府がバンバン国債を発行して景気対策をやっていたので、彼らのマネーは日本国債へと流れたのです。その結果、日本はインフレにもならなかったし(むしろデフレに悩まされました)、日本国債も順調すぎるほど売り切ることができました。(日本国債の利回りは、各国の国債と比較すると異常に低い事が、全てを物語っています)
さて、今回の金融ショックの場合はどうでしょうか?今はまだ、米国債を順調に消化できているので大丈夫でしょうけど、世界のマネーが米国債や中国株等の金融資産を拒否して、原油や資源等のモノにマネーが向かい出した時に、果たして俺達にインフレを止める術はあるのでしょうか?仮にそういう状況になると、ドル安がむちゃくちゃ進むでしょうから日本は極度の円高になるでしょう。その時、時の政権与党が一体何をどう考えて、どのような決断を下すのでしょうか……。
米国債も中国株もまだまだ大丈夫とは思ってはいるのですが、そんな事を考えると多少は不安になったりもします。



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posted by きらっち at 22:44| Comment(3) | TrackBack(0) | 経済
この記事へのコメント
かといって円安にすると1リッター200円とか超えますしねえ。
急激な円高が起こらない限りは円高はやむを得ないでしょう。
むしろ輸出産業にとっては需要減の方がきついはず。
Posted by あかさたな at 2009年09月14日 22:50
かといって円安にすると1リッター200円とか超えますしねえ。
急激な円高が起こらない限りは円高はやむを得ないでしょう。
むしろ輸出産業にとっては需要減の方がきついはず。
Posted by あかさたな at 2009年09月14日 22:50
>あかさたなさん
ご無沙汰しております。確かに原油価格の上昇と円安が同時に来ると、相当厳しい状況になるでしょうね。そういえば、2007年〜2008年の韓国がまさにそのパターンでしたっけ。
まぁ今のアメリカの状況であれば、今後の円高は既定路線でしょう。できれば、急激な円高は来て欲しくはないですが、果たしてどうなるか……。

海外の需要減もいつまで続くのかわからない上に、今後円高がもっと進んで輸出産業が政権与党に為替介入を要請したら、民主党はどういう対応を取るのか、個人的には非常に興味があったりします。
Posted by きらっち at 2009年09月14日 23:10
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