2009年10月16日

残り2000億ドル程度……

【それぞれの想いを胸に米国債】
http://kiracchi-serendipity.sblo.jp/article/30347734.html

↑のエントリーで5月末現在の米国債の発行状況を書きましたが、今日は最新の米国債状況をお伝えします。
アメリカの法律で、「米国債の発行は12兆1千億ドルまで」という事が決まっていますが、すでに9月末現在で11兆9千億ドルを発行しているようで、今月か来月にはいよいよ米国債の追加発行ができなくなりそうです。
まぁとりあえず、じっくりと下のグラフを見てみましょう。


200909_us-bond.jpg
↑が、2008年1月〜2009年9月の米国債発行残高と、日本と中国の米国債保有額になります。見てわかるとおり、アメリカはコンスタントに米国債を発行し続けています。今年に入ってから、およそ1兆2千億ドル、すなわち一日平均で44億ドル程度(円に換算すると約4000億円)の米国債を発行しているにもかかわらず、米国債発行をいきなりストップして大丈夫なんでしょうか?

そして、日本と中国の米国債保有も見てみましょう。月によっては保有額を減らす事もあるもの、何だかんだ言いつつ中国は米国債保有額を増やしています。米国債を投売りしたら世界経済が崩壊してしまうので、中国も米国債の扱いには非常に困っている事でしょう。もちろん日本も、6月7月と米国債を買い増している事がわかります。
しかしいくら円高基調とは言え、日本は7200億ドル以上の米国債を保有するわけで、仮に利回りが3%だとしてもおよそ22億ドル(日本円で約2000億円)が毎年得られるわけです。もちろん、この利回りが全て円に換えているわけではないでしょうけど、これも「日本がなかなか円安になれない」という要因の一つでしょう。


ところで、アメリカはFRBによる3000億ドルの米国債購入を10月末で完了して、量的緩和の拡大が止まります。(おそらく、「10月末で米国債の追加発行が止まる」と米国財務省とFRBで話が付いていると推測されます)という事で、今まで米国債に流れていた世界中の資金がどこに向かうのかが注目されます。株や債券みたいな金融関係に資金が向かえば嬉しい限りなのですが、原油や貴金属等の「実物」の方に資金が向かってしまうと、それこそ去年のガソリン価格みたいに再びインフレが起こるかもしれません。

さぁ、11月以降インフレが起こるのかどうか。米国債の動向と共に、非常に注目です!



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posted by きらっち at 21:54| Comment(5) | TrackBack(1) | 経済
この記事へのコメント
投資家の視点ですが、リーマンショック後は金融情勢の未来が読みにくい事もあり、長期物の債券等は避けられる傾向があります。そういう意味では、確かに実物に投資したくなるところではありますね。
私も11月以降の金融市場や先物市場には、大いに注目しています。
Posted by 個人投資家 at 2009年10月16日 22:59
中国は米国債を買うかわりにFRBのGOLDも買わせてもらってるそうですね。
日本だけがカモにされてる気がするけど、アメリカが通貨切り替えしたら日本はヤバくないですか?
そういえばきらっちさんの6月の記事でラトビアについて書かれてましたが、遂に正念場を迎えたようですね。
Posted by 長月 at 2009年10月19日 21:39
>個人投資家さん
やはり、長期物は避けられる傾向にありますか。なるほど。となると、やはり日本の金融機関は日本国債を買ってしまうんですかね?
あるいは、通貨高でしかも経済成長しそうなブラジルとかオーストラリア関係の株とか債券が人気なんですかね?

>長月さん
確かに、本気でアメロなんかに切り替えられた時には、日本はどうするつもりなんでしょうね?米国債保有額を考えれば、すでにアメリカのプライオリティーは日本よりも中国でしょうから、いずれどこかで日本はアメリカから切られてしまう可能性はありますよね。
ところで、ラトビアは何かあったんですか?今帰宅したばかりなので、ラトビア関係のニュースを調べてみます。
Posted by きらっち at 2009年10月19日 22:12
申し訳ない。
まだ正念場ではないです。
「スウェーデンがラトビアの全面的な経済政治「破綻」に備えている」という記事を読んだだけです。
プーチンは鼻で笑っていそうですね。
Posted by 長月 at 2009年10月20日 20:35
実際、スウェーデンはどういう手段でラトビア破綻に備えているんですかね?気になります。
ロシアも今年の始め頃は非常にやばかったと思うのですが、今のロシアの経済状況から察するに、しばらくプーチンは人の国を見て鼻で笑っていられる余裕がありそうです。ロシアの場合、良くも悪くも今後の原油価格次第ですが。
Posted by きらっち at 2009年10月20日 23:03
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