2009年12月20日

国家公務員の職制

【総合職・一般職って何? 「職制」は会社によって違う】
http://www.asahi.com/job/2011/nani/OSK200912110086.html

俺は大学院博士課程の進学が決まっていたにもかかわらず、国家公務員試験を受験したら予期に反して合格してしまい、急遽博士課程進学を辞退して国家公務員になったので、一度も民間会社への就職活動を行った事がなかったりする。なので、実際のところ民間会社の「総合職」と「一般職」のイメージがよくわからないのだけど、現在の国家公務員には「T種」「U種」「V種」という区分があります。公務員の場合にはこれからどう制度が変わるのか不確定なところもありますが、今日は現状での実態と思うところを書こうかと思います。

現在の日本の国家公務員制度では、「T種」(キャリア官僚)の枠で入省すると幹部候補生としてのキャリアパスを辿る事になります。「T種」の人は、たくさんの部下の上に立った上で、広い視野で物事を予測したり判断を求められる仕事をする事が求められます。よって、いろいろな部署や組織で経験を積まされる事になるため、全国転勤や頻繁な異動をさせられたり、政策の企画立案等の制度作成やルール作りを担当する事が多いと言えるでしょう。
「U種」の枠で入省すると、「T種」の人ほど上のポストに行く事は稀ですが、その分スペシャリストとして現場で政策を実行することになります。とはいえ同じ「U種」と言えども、地方局や出先の事務所に勤めて現場のプロフェッショナルになる人もいれば、霞ヶ関に勤めて法律改正のプロフェッショナルになる人もいて、窓口は非常に広いといえます。
「V種」は、基本的に地方の出先機関に勤める人で転勤はあまりなく、定型的な業務を行い行政を支える「縁の下の力持ち」という仕事を行うことが多いようです。
ちなみに、俺が入省した年は「T種」が600人程度、「U種」が3500人程度、「V種」が1500人程度の採用があったような記憶があります。(昔に比べると、随分「T種」の人数比が多くなったとの事です。)

自分の職場の職員を見ていて思うのですが、元々「T種」「U種」「V種」の役回りが違うため、同じ土台で仕事を比較するのは難しいのですが、「T種」の人がどんな仕事に対しても「U種」や「V種」の人よりも優秀かと言われると、決してそうでもありません。現場の実情は、「T種」の人よりも「U種」や「V種」の人の方が詳しいし、「T種」の人は異動でまったく未知の仕事をされるケースが多いので、異動したての時期はまったく役に立たない事もしばしばです。実際、俺も法律関係の部署に異動した時は「俺はここの部署で仕事がきちんとできるのだろうか?」と心配になった時期もあって、案の定隣の席の人が法律の専門家だったので、その方に随分苦労をかけさせてしまいました。
なので、現在の制度では「U種」や「V種」のスペシャリストが、「T種」であるゼネラリストを支えているという構図になっているわけです。

もちろん、この制度が100点満点だとは我々も思っていないのですが、それに代わる制度が「人事管理」「業務効率性」等々の諸問題を全てクリアできるかというとそれもまた難しいので、なかなか現在の公務員制度をがらりと変えられない事情もあります。(とりわけ上の年代の人には、現在の公務員制度を変えたくない真の理由もあるのかもしれませんが……)
確かに、どうやっても仕事のできない少数の「T種」の人がいるのも事実ですし、何でこの人を出世させないんだと思う「U種」や「V種」の人もいます。現在の公務員制度では、「適材適所ができない」という意見もあるので、いろんな議論を通して今後は変わっていくものと思います。

ただ、公務員に限らずとも「平社員では優秀なのに、管理職に向いていない」とか「平社員では優秀じゃないのに、管理職に向いている」というようなケースも多々あるわけで、人事管理ってすごい難しいのだろうなと思いますよ。
俺個人について言えば、出世しなくていいから、経済社会研究所でGDP等の統計表を作ったり、産業総合研究所で日々研究三昧の生活が送れればと思っているのですが、「T種」の人の場合「ここに異動したい」とか「こういう仕事がしたい」と身上書に書いたところで、その希望は到底かなえてはもらえないわけですよ……。
中には、衆議院や参議院の選挙に出る人とか、外資系の会社とか大学の教授に転職する人もいるのですが、果たして自分はどうなるんでしょうかね?もう数日で30代に突入するのですが、(もし転職するのであれば)いろいろと今後の進路をどうしようか考える時期でもあるのかもしれません……。



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posted by きらっち at 15:43| Comment(0) | TrackBack(3) | 仕事
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