2009年12月29日

中国の「マネタリーベース」と「マネーストック」の推移

@【日米欧のマネタリーベース推移】
http://kiracchi-serendipity.sblo.jp/article/32919107.html

A【マネーストック(マネーサプライ)とは?】
http://kiracchi-serendipity.sblo.jp/article/33366638.html

先日は、↑の@Aで「マネタリーベース」と「マネーストック」について説明しました。おさらいのために書いておくと、
「マネタリーベース」=日銀が社会に供給するお金の総額
「マネーストック」=非金融部門の預金資産残高
でした。

今日のエントリーでは「中国」の「マネタリーベース」と「マネーストック」について考えてみましょう。(Aの続き物として日欧のマネーストックを書くのを、すっかり忘れていました。これについては、また後日に書こうかと思います。)


china_money-stock.jpg
という事で、↑が中国の2007年1月〜2009年11月の「マネタリーベース」と「マネーストック」になります。
まずは、「マネタリーベース」の方から見てみましょう。中国の「マネタリーベース」は、2007年1月に280億元程度だったものが、2008年1月に370億元、2009年1月に410億元と急拡大している事がわかりますが、中国の2007年経済成長率(名目GDP)が21%、2008年経済成長率(名目GDP)が17%程度だった事を考えると、確かにそのくらい増えてもおかしくはないかもしれませんね。
一方で「マネーストック」の方は、2007年1月に35兆元程度だったものが、2008年1月に42兆元、2009年1月に50兆元、2009年11月に60兆元と、わずか3年も経たない間に1.7倍にまでなっていて、「マネタリーベース」の伸び率よりも「マネーストック」の伸び率が非常に大きい事がわかります。マネーストックが伸びるという事は、「金融機関から経済全般へ供給されている通貨総量の増加率が大きい」という事を意味するので、単純に考えれば景気が良い(フローが良くなっている)事を意味するのですが、この伸び率が大きすぎると通貨供給量が過剰という事になり「インフレ状態」という事になります。ところが中国の場合は、2009年2月〜2009年10月の消費者物価指数は対前年同月比でマイナスを記録しており、ようやく2009年11月でプラスに戻ったところなので、「マネーストックの伸び率」と「消費者物価指数の伸び率」の整合がどうにも取れていないわけです。これって何を意味するのですかね?

【中国の人民元建て新規融資やマネーサプライが急増、景気の底打ち期待高まる】
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPnTK833044420090212

その答えを示唆するのが、↑の記事です。中国のマネーストック(マネーサプライ)の急増は、「中国の民間銀行が中国政府の要請で貸し出しを積極化している」との趣旨が書いてありますね。マネーストックが急増した原因は、確かに銀行貸し出しの増加に起因するものなのでしょう。問題は「貸し出したマネーが何に使われているか?」という事だと思います。普通に考えれば、この貸し出し金が民間に広く融資されれば、中国国内の需要が強化されるため「消費者物価指数」が9ヶ月間もマイナスになる事はなかったのではないでしょうか。
あまり当たって欲しくない想像ですが、中国の民間銀行の貸し出したお金の大半が、「株」や「不動産」に投機されているとすれば、「マネーストックの急増」「消費者物価指数の低迷」という通常では相反する2つの指標の動きを説明できそうな気もします。(もしこの想像が正しいとすれば、中国は自身の政策によりバブル崩壊への第一歩を踏み出した事になりますが……)


実際のところ今後の中国がどうなるのかはわかりませんが、今日のエントリーは「中国経済に何らかの歪があらわれている一例」と言えるのかもしれません。



今日のエントリーで、「なるほど」「ふむふむ」「面白い」などと思ってくれた方で、一票を頂ける方は是非ともお願いします。↓
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posted by きらっち at 23:59| Comment(5) | TrackBack(2) | 経済
この記事へのコメント
中国は不況対策という名目でお札をドンドン刷って、故意にインフレを起こさせて貨幣価値を下げているのだと思います。
この事によりアメリカのドルの下落にたいして既に購入済みの米国債券の価値の低下防止と輸出利益の確保をもくろんでいるのではないでしょうか。
各国が元の切り上げを主張していますが、私はむしろこのままの為替でいて欲しいと思います。
というのは、我々の日常品の多分80%近くは中国品であり、このためにここ20年ほど物価が安く安定した生活が保たれて来ました。
しかし、ここで元を切り上げると、程度によれますがリーマンショックの対策で各国が国債やお札を刷ったリバウンドとして、恐ろしいハイパーインフレが起きてしまうようなきがします。
現状ではやはり元の為替安定と中国の安定的バブルが我々には必要なきがします。
Posted by ゆきちゃん at 2009年12月31日 14:24
中国が下落するドルとほぼレートを固定にしている事からも、元紙幣をドンドン刷ってるのが濃厚でしょうね。そうじゃないと、あれだけのマネーストックの増加率が説明できないと思います。
通常、外貨準備高の積みあがる国は他国の国債を購入する事により、経常赤字の国をファイナンスする役回りがあります。為替安定を維持するのであれば、是非とも中国にもその役回りをお願いしたいところですよね。確かに、元を切り上げるタイミングは金融危機が去ってからがベターかもしれません。
Posted by きらっち at 2010年01月01日 16:31
はじめまして。
安と申します。

裁判所で偽裁判官が法を悪用し判決を渡し、
警察署を偽警官が自由に出入りし不正・不当な行為をし、
役所で偽公文書を発行し、
金融、郵政、医療、通信などなどでの不正に関しての資料・証拠を掲載している
http://blog.yahoo.co.jp/ansund59 のブログ主安と申します。

ブログに
危険を承知して私の個人情報を公開してる件ですが、
何度も口封じされそうなことがありましたので、
万が一口封じされた時、事故に片つけて、
何もかも闇に葬らせることを防ぐ為、
実名、実際の住所などを公開してます。

それと、
グーグルのストリートビューでは、相変わらず
なぜか、私の家を中心だけが表示されないです。
家の前が大きい道路なのに・・
表示されたら何か困ることがあるのでしょうかね?

周りの電線、アンテナー、携帯中継塔などなどが見られたら、
何か仕組んだ事がばれる恐れがあるからなんでしょうかね。

皆さんも試してみてください。
東京都豊島区池袋本町1−39−10です。

それと出来れば、私のブログに書いてある色んな事実を
あらゆるメディアや信頼できる警官、議員などに
情報提供してくれますように切に願ってます。
(現在はブログへのログインを妨害されログインできなく、
電話、メール、Faxも正常ではない状況です。)

Posted by ansunduck at 2010年01月04日 21:54
なんと逆にお金がもらえる風俗!!(/∀\*)) http://www.fgn.asia/
Posted by 里沙 at 2012年09月08日 06:41
グリーングリーン!!きゃほきゃほわはははは。CMの長●大好きなんだけど!!
Posted by 出会いはグリーにおまかせ!! at 2012年09月13日 11:16
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