2010年02月19日

JALに続いてウィルコムも

@【ウィルコムが更生法を申請、負債2千億超】(2010年02月18日)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100218-OYT1T00887.htm

A【ウィルコムの誤算】(2009年09月26日)
http://kiracchi-serendipity.sblo.jp/article/32440669.html

@の記事の通り、ついにウィルコムが白旗を上げて、会社更生法の適用申請をしたそうです。本ブログでは以前、Aのエントリーでウィルコムの財務体質が悪化していると指摘していましたが、結局は業績回復ができずに今日に至ってしまいました。

さて、この後のウィルコムは@の記事にも書いてあるように、「現行PHS」(外資が出資予定)と「次世代PHS」(ソフトバンクが出資予定)の2社に分割するそうですが、これでソフトバンクの戦略が固まりましたね。とりあえず、どういう戦略かを後ほど説明することとして、最近の携帯電話の業界事情の方を説明しておきましょう。

今の日本の携帯電話キャリアである「Docomo」「AU」「ソフトバンク」「イーモバイル」は、3.9世代の通信方式である「LTE」の導入を表明しています。LTEは、音声通信の他に100Mbps程度のデータ通信ができる仕様になっているのですが、「Docomo」は2010年の年末にサービス開始予定(2010年はデータ端末のみで、音声共用端末は2011年以降にリリース)です。ちなみに「AU」の方は2012年頃、「イーモバイル」も2011年上半期頃に商用化というラフな計画しか今のところはありません。そして「ソフトバンク」に至っては、今のところLTE導入に対する時期すら明確に明らかにしていません。

つまり「ソフトバンク」は、LTE導入に関しては完全に出遅れているわけで、このままだと近いうちに音声通信のみに特化せざるを得ない状況なのです。何故、「ソフトバンク」がLTE導入に出遅れているかと言うと、大きな要因は以下の2つです。
@LTEに投資するだけのお金が無い(何せソフトバンクは2兆円近くの有利子負債がある)
A現時点でソフトバンク用LTEの電波帯域割り当てが無い(アナログTVが停波する2012年以降に空いた電波帯域をもらえる)

そこで、「ソフトバンク」が「ウィルコムの次世代PHS部門」を買収する意図が見えてくるわけですよ。おそらく、「ソフトバンク」にとっては買収によって
1.ウィルコムの加入者400万人を取り込める(加入者数でライバルAUに近づける)
2.ソフトバンクの貧弱なネットワーク(確かによく通信障害起きるよね)をウィルコムの次世代PHSネットワークで増強できる。
3.他の会社よりも、LTE導入が相当遅れるだろうから、とりあえずウィルコムの次世代PHS(20Mbps)によって、つなぎの役割を担わせる。
4.すでにウィルコムは、「PHSネットワーク」と「3Gネットワーク」のデュアル端末(HYBRID W-ZERO3)を開発していているので、その技術を手に入れることで、ソフトバンクの今後の開発費を抑えることができる。

というメリットがありそうですね。おそらく孫社長の計算では、「ソフトバンク単体で、このままコツコツとネットワーク増強に対する設備投資や、端末開発を実施するよりも、ウィルコムを買収した方がコスト的に安い上に、加入者増にも直結できる」というところなんでしょうね。


という事で、俺的に次の注目は「イーモバイル」ですね。「Docomo」のLTEが割安な価格で提供されることになれば、LTEを後発でリリースする「イーモバイル」は苦しい状況になる可能性もあるので、数年後くらいに「イーモバイル」が買収されるなんていう事も起こりそうな気もするんだよなぁ……。てっきり俺は、すでに業務提携している「ソフトバンク」と「イーモバイル」でくっつくものだと予想していたのですが。



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posted by きらっち at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事
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